2014年8月1日金曜日

古文真宝研究会

きょうは、立川にある国文学研究資料館に行ってきた。
さきごろ、私が40年かかって蒐集した『古文真宝』コレクションを同館に収めたについて、その約480点ほどの『古文真宝』の完全な目録を作り、かたがた版本書誌学のオン・ザ・ジョブ・トレーニングとして、若い人たちに書誌学の概略を伝授しようという研究会が立ち上がった。その、いわばご意見番というか、耆宿というか、長老というか、ともかく私も研究者のひとりとして、この研究会に参加しているのである。さるなかにも、ここ数回は、書誌学概論というようなことを、私が毎回講義をするということになり、きょうはその日であった。みな若くてやるきがあって、また好感のもてる若い人たちばかりが集まった。これは事実上の研究会のあるじ、同館の神作研一君のお骨折りの成果であろう。写真の後列右端がその神作研一君である。
今回は、書誌著録の方法の具体的な説明と、実物による勉強をした。
終わってから、私得意のセルフタイマー撮影を以て、記念写真を撮影したのが、この一枚である。
和気あいあいたる雰囲気が写真にも出ているであろう。
もともと、私は大昔は、資料館批判の急先鋒で、資料館の天敵とさえ呼ばれたものであったが、今は上智の大学院での教え子である神作研一君のお陰で、天敵扱いもなくなり、むしろ私が阿部隆一先生から受け継いだ書誌学が、今やっと資料館にも受け入れられるようになったと、うたた感慨深いものがある。