2013年6月6日木曜日

あんこまパン


六月三日、東京文化会館小ホールでの徳川眞弓さんのリサイタルへの客演を、無事打ち上げてきた。
写真上は、『あんこまパン』を独唱しているところであるが、身に纏っているのは、オックスフォード大学のスコラーズ・ガウンである。私は、『あんこまパン』を舞台で歌うときは、いつもこのスタイルに決めているのである。これを着ると、いっしゅ扮装をして役に成り切るという感じがあり、それだけで緊張を和らげることができるのだ。
写真下は、『象のババール』のナレーションをしているところだが、こちらは一転して、紺地にヤシの木とフラダンスの小紋柄のアロハシャツと、いっそ植民地風の白いズボンといういでたちで演じ、がらりと雰囲気を転換した。
歌そのものは、本人としては不満の残る演奏ではあったが、それもそういうものだと受け入れて、ますます不満のなくなるように精進努力せよという、天の神様のお諭しであろうとかんがえておこう。人間、常に精進、日々に努力、それしか前進していく方便はない。学問に王道がないように、芸術にも王道はないのである。しかし幸いに、聞いて下さった方々の評判も悪くはなかったので、まことにありがたいことと思っている。