2013年6月2日日曜日

『象のババール』と『あんこまパン』

いよいよ、である。
なにが・・・って、つまりその、我が東京文化会館小ホールデビューが、である。ははは、大げさなとお笑いになるなかれ。これで、同ホールは声楽家の聖地と称せられるところで、憧れの場所である。そこで歌った人はみな、一様に音響の素晴らしさ、歌いやすさを称賛するのだから、ぜひ一度は歌ってみたいものだと思っていた。
さるところ、御案内のとおり、明日六月三日午後七時開演(六時半開場)にて、徳川眞弓さんのピアノリサイタルが開催される。
このコンサートの目玉曲目が、フランシス・プーランクの『象のババール』である。さるご縁があって、この曲のナレーションを依頼されたので、それならと、まったく新しい新訳を自ら作ってこれを引き受ける事にした。従来の訳よりはずっと辛口の「大人の新訳」というところであろうか。
で、その朗読出演するなら、ぜひ一曲プーランクの歌曲でも歌ってはどうかというお勧めをいただいたのだが、いかんせん私はプーランクの歌曲は未知の世界で、多忙の身として、俄に仕込むこともできかねる。そこで私自身の作詞、伊藤康英君の作曲にかかる大歌曲『あんこまパン』(全三楽章)をば、全力歌唱することにしたのである。
さて、体調をせいぜい整えて、栄養をつけて、できるだけよく眠って、そうして明日の本番には、悔いのない演奏ができるように、全力を尽す所存ゆえ、どうかみなさま、ふるって御来聴賜りたく、伏してお願い申し上げる次第である。