2012年7月31日火曜日

善光寺

七月最後の週末は、長野の善光寺表参道での講演会に出向いた。
善光寺境内、大本願の地下ホールに、大勢のかたがたが集まってくださって、私の話に耳を傾けられた。
今回は、『古典文学と地名と魂』というテーマで90分の話をした。
主に『古今集』巻二十の大歌所御歌にスポットを当てながら、『万葉集』や能楽、『大和物語』など、さまざまの古典作品にわたって材を採りつつ、いかに日本の地名には大切な魂が宿っているか、そしてそれを和歌などに読むことにどんな意義があるか、ということを語った。
信濃での講演なので、シナノという地名のことや、信濃の東歌などにも話を及ぼした。
さて、写真は、その講演に先立って、少し時間があったので、車を駆って、近在を見物して歩いた。その道々、旧北国街道の北側にひっそりと静まっている田子池という池に遭遇した。この池は釣りをする人には良く知られているらしいが、北岸には古墳などもいつくかあって、由緒のある古い池と見える。
岸辺には林檎の木が繁り、はやくも青い林檎がたくさん実っていた。
素晴らしい好天で、非常に暑い日であったが、この写真からも、強い紫外線のありようが見て取れるようだ。
緑が滴るようであった。