2010年10月20日水曜日

鮎の塩焼き

『謹訳源氏物語』第四巻の見本刷り(本を刊行するとき、本格的に書店に配本されるまえに、見本刷りというものを少部数つくる。これを、刊行に先立つことおよそ一週間くらいのころに著者のもとへ届けてくれるのが日本の出版界の慣行である)が無事届けられた。水色の帯の色も美しく、製本もしっかりしていて、よい仕上がりである。そこでさっそくその完成のささやかなお祝いをした。八王子の豆腐屋うかいという、なかなか愛すべき店に行って、豆腐料理をたべたが、写真はそのなかの鮎の塩焼きである。今ごろの鮎のこととで、子持ちで、鮎としては本格的な味わいではなかったが、子持ちは子持ちでまた別のおいしさがある。骨が非常に柔らかく、頭から尾まで、なにも残さずきれいに食べてしまった。私は、川魚では、天然のヤマメの塩焼きを最も愛好し、鮎はそれに次ぐ。イワナとか、ニジマスなどになると、ぐっと私のなかの評価が下る。さてさて、またがんばって第五巻の続きを書かなくては・・・。