2010年7月30日金曜日

謹訳源氏物語第三巻

わが、『謹訳源氏物語』も、6月の25日に第三巻を無事刊行、この巻には「松風」まで収めてある。源氏も須磨明石以降、いよいよ波乱万丈の読み所が続出で、泣かせどころも多く、大変に面白い。この巻から、帯の幅を少し広くし、表紙の質的なアップも図った。
ちょうど、私は、この第三巻の校正中に、肺炎にかかって仕事がストップしたために、刊行が1週間ほど遅延したが、その後、無事回復して、七月末までには、第四巻の分を全部脱稿。これから第五巻のところの執筆にとりかかる。源氏ともなると、校閲者の校正も詳密を窮めて、それが校正者校閲⇒著者初校⇒校閲者再校⇒著者再校⇒校了という手順でなんども校正刷りをやりとりするので、これからまた第四巻の刊行まで、神経を磨り減らすような作業が続く。しかも第五巻の執筆とそれを平行して行うので、並大抵ではない。ちょうど去年の8月1日に起筆して、一年でここまで辿り着いたかと思うと感慨深いものがある。