2009年8月28日金曜日

源氏物語と帰宅の時代

ながらく更新もせず、もうしわけなく存じます。じつはその後ずっ
と書斎に篭城して、この夏はほとんどどこにも出ず、ひたすらひた
すらに源氏物語の全訳に取り組んでおりました。おかげさまで、第
一巻の分として、桐壷から若紫までは脱稿して出版社に送り、いま
はひきつづきその先を書き進んでいます。さすがに手ごわい相手で
はありますが、これほどまた楽しい仕事もなく、源氏物語の素晴ら
しさ面白さに、日々心を遊ばせながら、こつこつと正攻法で進んで
います。私の現代語訳は、今までにない新しい文体で、しかし、ど
うやったら源氏の面白さを分かりやすく読みやすく、しかも学術的
に正確に解釈しながら進めるかという、チャレンジであると思って
います。作家である前に古典学者であるという私自身のアイデン
ティティに基づいて、女流作家の方々のそれとは明らかに一線を画
した、なるほどこういう現代語訳もあるのかとびっくりしていただ
こうと思いつつ、毎日毎日、精進潔斎、謹厳実直に源氏に向かい
合っています。十一月には第一巻が出ますので(祥伝社より刊行)
ぜひ御購読ください。
その前に、このほど、『帰宅の時代』が新潮文庫になりました。文
庫本の表紙は、私がみずから水彩で装画を描きました。あわせてご
覧いただけましたら幸いに存じます。

2009年8月4日火曜日

無事動き出す

















わがマックは、ジャパン・ベストレスキュー・システムという会社の専門家に頼んで、家中のネットワークをきちんと設定しなおしてもらった結果、すべてうまく動くようになった。まことにめでたい。また、こういうことは、結局餅は餅屋で、なにも分からぬ素人が何日も額に汗してやるよりは、適切な代価を払って、さっさと専門家に頼むにかぎる。この会社のエンジニアは、まことに人柄も感じ良く、テキパキとよくやってくれた。ありがたいことである。写真のマックの画面は、その懸案のタイムマシンが、無事機能しているというところの画面である。左のほうにある白い箱がタイムカプセルで、無線ステーション、ハブ、ハードディスクを兼ねる。かなり発熱するので、ご覧のような風通しのよい台に収めて熱がこもらないようにした。夏は、コンピュータもハードディスクも発熱体なので、書斎はけっこう暑くなる。手前の本は、現在執筆中の源氏物語のテキストである。

 


2009年8月1日土曜日

わがマックの不始末

わがiMacは、無事立ち上がって、快調に仕事をこなしてくれ
ているのだが、ただ一つ困ったことは、タイムマシンという自動
バックアップのシステムがまともに機能しないことである。なんど
やっても、バック作業は途中でエラーになってしまう。もともと、
この1テラバイトのHD全体をバックアップする目的で、1テラバ
イトのタイムカプセルという通信機能つきのアップル純正HDサー
バーを大枚はたいて買ったのだが、これがまるっきり動かない。い
つでも途中でエラーとなって止まる。なにか設定が間違ってるらし
いのだが、もともと自動設定ということになってるので、何がなに
やらさっぱりわからない。マニュアルを見ても、これがとても日本
語とは思えないような、理解不能の文章で、私はもうすっかり諦め
た。アップルに問い合わせようにも、どこへ問い合わせろというこ
とすら書いてないから、てんでわからない。私はもう何日も格闘し
てとうとう諦め、餅は餅屋というわけで、有料の出張サービスに申
し込んだところである。移行アシスタントもエラーになって動かな
い、バックアップもエラーになって動かない、まったくアップルと
いう会社は相変わらず不親切の権化である。添付の写真は、そのタ
イムマシンのバックアップ作業開始直後の画像で、これが65
GBバックアップするには七時間も八時間もかかるから、席をはず
さざるを得ない。すると、戻ってくるとなんのことはない、エラー
ですというので停止してしまってるのである。といって、これが終
わるまでずっと画面を見ているわけにもいかず、なにがどうエラー
なのかの表示もいっさいないので、取りつく島がない。というわけ
で、まだわがマックは十分な状態になっていないのである。どうい
うわけで、こういう中途半端な間違いだらけのシステムやら機器や
らを平気で販売するのであろうか。だいいち、タイムマシンって、
デザインこそ素晴らしいけれど、使い方は非常にわかりにくく、い
まだかつていちども使ったことがないのである。こらっ、アップ
ル、なんとかせい!