2008年7月11日金曜日

ネジバナの約束

毎年、梅雨が明ける頃になると、私の家のバルコニーに放置した植
木鉢に、可憐なネジバナが花を咲かせる。一切水も肥料も何も与え
ないのに、これで真夏にはすっかり枯れて砂漠のようになりなが
ら、また毎年その季節が来ると、ちゃーんと約束どおり、芽を出
し、花芽を伸ばし、そして、この美しいピンクの花が咲く。小さく
て、繊細で、いったいこの花のどこに、こんな生命力が隠されてい
るのだろうかと、自然の力の偉大さに感動を覚えるのは、この季節
のこの花に、である。私のもっとも愛する花。